2011年4月9日土曜日

タンゴ の 壁 ~ ラテン と タンゴ のこれからの交流について

サンバでもジャズでもレゲエでもタンゴでも、とにかく私は音楽に合わせて体を動かすことが好きなので、タンゴ以外のダンスも挑戦することにしています。

いろいろやっていくと、そのダンスに潜む共通のルーツみたいなものが感じられ面白いのですが、どうも最近気づいてしまったのは、タンゴってのはそういう他のダンスから見ればかなり外れた存在なんだ、ということです。


どうもこの先タンゴに新しい人は増えていくのかな?と不安になってしまうこともあります。

最近のタンゴイベントには「ラテンのノリ」みたいなものもどんどん感じられなくなってきました。

集まる人の性格のせいでしょうか? 音楽の雰囲気のせいでしょうか? それとも気のせいでしょうか?


サルサの催しではメレンゲやバチャータやもっと色々な音楽はかかるもののタンゴがかかることはまずありませんし、タンゴとサルサを別々に両方楽しむ人というのも一昔前ほど多くありません。



ここのところ色々あって日記を書いてませんでしたので、書きたいことを少しまとめてみたいと思っています。


今日の日記では、

タンゴとラテンがもっと交流を増やせないものか?

たとえば、私ができることとしては、

もっとタンゴの人が他のラテンイベントにもっと足を運ぶようにならないものか?
そして、サルサやサンバやフォルクローレなど他のラテンダンスの人がもっとタンゴにも興味を示してくれないものか?

そんな願いを書いてみたいと思います。



1)そもそもラテンって・・・・

「ラテンのノリ」などと言ったときには、ラテンな国々の何となく陽気なイメージを思いつきますが、みなさんにとっては、「ラテン」という言葉はどのようなものでしょうか。


そもそも「ラテン」という言葉は、古代ローマを中心とした時間的にも地理的にも限定されたモノを表す言葉のようですが、

「ラテン音楽」とこれに音楽をつけた場合は、もっぱらラテンアメリカ音楽のことを指すようです。人によってはジプシーキングスみたいなものもラテン音楽と呼んだりしますが、何となくそのへんの音楽ということで、詳しく書くとボロが出るのでやめます。

また「ラテンダンス」とこれにダンスをつけた場合は、「ラテン音楽」と同時に生まれたダンスのことを指す場合もあったり、社交ダンスのように南米をルーツにするダンスをモチーフにしたものを指す場合もあれば、時によってはアラブ由来やアフリカ由来のダンスなどとごっちゃになっていたりもします。


いろいろあるのはすでに皆さんもご承知のとおりですので、
今日は、日記のためにかなり強引に、次のように定義してしまいます。

 ラテンバーでかかる音楽の総称が「ラテン音楽」で、
 ラテンバーでかかる音楽に合わせて踊る踊りが「ラテンダンス」。


2)ラテンバーでかかる音楽

では、その「ラテンバー」とは何でしょう?

さっそくGoogleで「ラテンバー」を検索してみました。

100件くらいまでインターネットで調べていただくと分かりますが、
だいたいほぼ全てサルサを踊れることを主に謳っているサイトです。

ちなみにサルサ以外にタンゴも謳っていた「ラテンバー」はトロピカーナ(昨年閉店)とキューバンカフェくらいでした。

そう、キューバンも来週でおしまいですね・・・


このように日本で「ラテンバー」と言えばサルサの踊れるバーだと言っても大げさではないということでしょう。
そして、ラテンバーでかかる音楽とは、間違いなくサルサを踊る人に好んで踊られる音楽ということになるのかもしれません。


そういうお店に実際に運べば、
サルサというジャンルの音楽に限らず、
メレンゲ、バチャータ、レゲトンみたいな物は必ずと言ってもいいくらいかかっているようです。

海外はどうか知りませんが、日本では他に、
ズークなどブラジルダンスの催しでサルサが流れたり、
サンバのペアダンスであるガフィエラの催しでサルサが流されたり、
West Coast Swing のパーティでもサルサは頻繁にかかっていました。

サルサを混ぜるイベント全てが同じ「ラテンバー」だと考えるのは乱暴ですが、少なくとも、初心者にも優しく、いろいろな音楽でいろいろなダンスを楽しんで、喋ったり飲んだりという本来の楽しみを第一に求めていく点で共通しているように思えます。

※もちろん、ある程度ダンスを限定したイベントもあると聞いています。


実際に、このような催しで色々なダンスが混ざっていることについて意見を聞いてみると、だいたい以下の3つがあがります。

・サルサ・メレンゲ・バチャータはラテンダンスの共通語
・たくさん踊れたほうが楽しい
・サルサは人口が多いから


3)タンゴは ラテンと何が違うか?

一方で、フラメンコやタンゴ、フォルクローレの集いなんかになると、サルサや他の音楽はほぼゼロになります。純粋にその音楽に専念しているパーティと言えそうです。


たとえば、このようなタンゴバーが「ラテンバー」でない、と言うと語弊があると思いますが、
先に挙げたように「ラテンバー」では、まずタンゴはかかりません。


逆に言えば、そういう催しが成り立っているということは、
タンゴだけで(が)面白いと思う人が多いので、敢えて難しいと分かっている「ラテンバー」的にやる必要が無い、
という一面もあるかもしれません。


フラメンコやインド舞踊なんかで陶酔している空気に、たとえば突然サルサを混ぜたら?

何となく雰囲気を壊すことが予想されますし、敢えて混ぜるメリットがなければ当然寒いだけです。

だから、そういう比較的対象を限定したパーティは「ラテンバー」とは別のパーティと定義してもいいのではないかと思います。


5年ほど前にはタンゴのパーティでサルサがかかっていましたが、今はほとんどかからなくなったということも我々は見てきました。他にフォルクローレを少し混ぜるタンゴパーティも今はあまり見られなくなりました。

かく言う私も、タンゴを踊るならタンゴだけに集中したいと思うことが多いので、少なくともそういうイベントは無くなって欲しくありません。

そんな今では、タンゴの人は、タンゴのパーティで他のダンスが混ざることに冷ややかですが、
サルサの人のように様々なダンスを嗜んでいる人は、タンゴを選択肢の一つとして考えてくれるのかな?それともそれはそれで難しいのでしょうか?

たくさんの踊りを楽しもうと思っている人がサルサに多いという直感が正しければ、
サルサを踊る人がタンゴのような他の踊りを踊り始めることと、タンゴを踊る人がサルサを踊り始めること、その2つの意味合いはかなり違います。

そして例えば、サルサとタンゴの交流を増やすということについて考えると、サルサの人がタンゴを踊ってくれることばかり考えているだけでなく、タンゴの人がサルサを新しく踊るようになる考え方がないと、サルサの人にとって良い交流とは言えません。



一方で全く文化の土台が違うとはいえ、アルゼンチンのミロンガでは合間にかかるクンビアやロックンロールでみんな踊り狂うわけです。そして、北米でかかるようなスィングやサルサもそう。

日本では特に、そういう他のラテンダンスとの共通項を見出すダンサーが少なくなっている傾向を感じています。



私は最近そういうラテンダンスとタンゴダンスが具体的に何が違うのか眺めて来ましたが、次のような3つの違いに集約されるような気がします。

ラテンダンスとしてのタンゴは、この先どういう交流を作っていくことができるのでしょうか?
その足がかりとして、さきほど挙げた3つの違いを見ていくことにします。

A) ダンススタイルの違い
B) フロアシステムの違い
C) ライフスタイルの違い

そういう違いがあるから、
タンゴバーでは、サルサなどでは成り立つような「ラテンバー」的な催しが難しいのだと思われます。


※注
ちなみに以下、ラテンバーでかかるような主にスペイン語圏のポップス、ブラジル・アフリカンダンスの一部を併せて、「ラ」とヒトククリに書かせていただいております。サルサと一緒にするな!と思われる色々なダンスを嗜まれるダンサーさんがたくさんいらっしゃることと思いますが、あくまでもラテンバーでごちゃまぜにDJがかけていることをだけ観て私が受けた印象をベースに勝手きままに書いております。予めご了承ください。
タンゴは「タ」と書いています。そしてその下に「タ→ラ」と書いているのが、タンゴの人がラテンダンスへ手を出す上での、私の考える留意点みたいなところ。「ラ→タ」と書いているのが、ラテンダンスの人がタンゴに手を出す上でのそれです。

以下は、ラテンダンサーとタンゴの交流を深めていきたいという同じ思いの人への、私の勝手きままなコメントです。
お時間のある方はお読み下さい。


4)ダンススタイルの違いについて

「ダンススタイル」とここで書いているものは、ダンスの形や動きに起因する現象、そして一人あるいは二人に表れる性質です。


<周期性>・・・×(かなり違う)

ラ)サルサ・バチャータ・ガフィエラ・ズークでは4拍・8拍・32拍というところで一つのステップ周期があります。むしろ、ラテンバーでかかる音楽・かからない音楽の差はこの4拍が聞き取りやすいかどうか&踊りやすいテンポじゃないかと思います。

タ)4拍子のタンゴと2拍子のミロンガは無周期的に踊られます。ヴァルス(ワルツ)でも3拍子に捕われるように習いますが基本的に無周期です。タンゴの中級者にもなれば、4拍・8拍・32拍というフレーズの流れを何とか踊りに表現しようとします。フレーズ感という点で共通した感覚はあるのだと思います。

☆この違いをどう考えるか

タ→ラ)タンゴだけを踊る人がこの「4拍」へ挑戦することは、はっきり言って地獄の苦しみだと思います。タンゴの人がそのような拍を楽しむようになる、何か魅力的な考え方が必要だと思います。海外の方はどういう風なんでしょう?

ラ→タ)逆にラテンダンスの人が「4拍」のしばりを外すこと、また別の難しさがあります。しばりのステップがないから、じゃあ何をもって踊ればいいの?ということになります。「止まる」ことへの抵抗についても、何かしらの策が必要です。



<音楽の曲調>・・・△(やや似ている)

ラ)全体を把握しているわけではありませんが、長調が多いというのは間違いないと思います。

タ)タンゴには短調がやや多い気がしますが、ミロンガでは長調が多い?



<音楽のテンポ>・・・○(かなり似ている)

ラ)4/2や6/8もあるので一概に言えませんが、4/4のラテンダンスのテンポは割と近いと思われます。

タ)タンゴ・ヴァルス・ミロンガそれぞれかなりテンポは均一で、おそらくラテンダンスと同等だと思いますが、実際に比べたわけではありません。



<動きの速さ>・・・×(かなり違う)

ラ)動きについても、それぞれ全く違うので一概に言い切れそうもないのですが、それぞれのダンスに合理的な動きと音楽の味わいがあります。ただ、一拍一歩や三歩一休のペアダンスについては、テンポが同じだとステップの速さも同じくらいになるのだと思います。サンバとかめちゃめちゃ速いですけど。この前やったアシェ(ブラジルのエアロビ?)というやつはペアダンスじゃないですが速くて面白かったです。

タ)ミロンガとヴァルスについては他のラテンダンスとほぼ同等だと思いますが、タンゴについては止まっていることもあるのでかなり違うということになります。ヴァルスとミロンガについては、こういう点でラテンバーですんなりと受け入れられる日々も想像できます。

☆この違いをどう考えるか

タ→ラ)日本人が英語を習うときのように、速い周波数に慣れましょう、ということかもしれません。

ラ→タ)さきほども拍のことに触れたときに考えましたが、止まることとゆっくり動くことはタンゴの醍醐味でもあるので、この味わいをうまく伝えないといけません。



<曲の楽器感>・・・×(かなり違う)

ラ)同じくそれぞれルーツが違うので一概には言えませんが、ラテンバーでかかるスペイン語圏のポップスだけを聞いてみると、楽器感がある程度近い印象があり、ボンゴやらコンガみたいな音にベースでリズムが脈々と刻まれています。また、ヒトククリにしてしまうといけないのですが、ブラジルの音楽は楽器感がかなり違います。

タ)タンゴ・ミロンガ・ヴァルスについては、多くの場合ラテンバーのそれとは異質です。クラシックを弾くような楽器がメインで、ラテンバーやブラジル料理屋でかかる音楽とはだいぶ質感が違います。タンゴの音取りと質感についてはまた思うところがあるので他の機会に。

☆この違いをどう考えるか

タ→ラ)こればっかりは音楽性が合わないなどと思う人にはしょうがないかもしれませんが、タンゴ人にも打楽器で眠れるラテントランス状態が覚醒してくれる人がいるでしょうか。ラテンよりもブラジル音楽の方が普段から聴いているという人は、そっちの方が楽しいのかもです。

ラ→タ)<調査不足のためコメントできず> 質問:サルサとか踊る人は、タンゴの演奏ってどう思うんでしょう?古臭いとか?



<曲の年代>・・・×(かなり違う)

ラ)言うまでもなく近年のポップスが主体という印象がありますし、古いと言ってもLP時代のような気がします。逆に他ジャンルの古い音源を踊ってみたいので、古い音を選ぶパーティがあれば教えてほしいです。

タ)タンゴは1950年より古い曲、特にLPの前のSPの時代の音源が主体で、そのへんは他のダンスの方々からするとクレージーに映るところだと思われます。しかしながら、踊り向きのタンゴは1940年代が商業も技術もピークだと言われるくらいです。日本には特にコレクターが多いので、ブエノスよりもやたら古い音源なんかもかかるパーティがあります。もちろん現代タンゴやピアソラなどを好むDJもいます。

☆この違いをどう考えるか

タ→ラ)ブエノス崇拝とレトロ崇拝みたいな感覚が元々ある人は、ちょっとサルサバーとか始めは馴染めないかもしれません。ポップスに耳慣れしている人が向いているのでしょうか。

ラ→タ)楽器感と年代が違うと、音取りの質感がだいぶ違います。やはり聞いて好きかどうかでしょうけど。幸いヌエボタンゴというジャンルもありますので、そちらも良かったら探してみてください。



<アブラソ(抱擁)>・・・△(やや似ている)

ラ)アブラソの形についてはラテンダンスのどれも共通と思われます。オープンなもの・クローズなものがありますし、詳しくみれば色々それぞれあると思います。ボレロやガフィエラなんかは見た目はタンゴにとてもよく似ています。

タ)タンゴで普通に見られる密着したクローズなアブラソについては、サルサの人から見るとあまり踊りたくもない相手とあの密なアブラソをやれるのが信じられない、というのをたまに聞きます。さきほどもタンゴヌエボと書きましたが、ヌエボやモデルノと呼ばれる結構オープンなタンゴもサルサの人には意外と知られていない気がします。

☆この違いをどう考えるか

ラ→タ)あまり違いはないのですが、タンゴくらいのクローズなアブラソだけは、他にはバチャータのデモダンスくらいでしか見たことないくらい始めは抵抗があるものかもしれません。全くダンスを何もやったこと無い人よりは、ラテンダンスをやっている人の方が受け入れやすいかもしれません。ラテンのあの、オープン⇔クローズな着脱感みたいなものが、サロンタンゴにも感じられる人もいるようないないような。

タ→ラ)タンゴの人がアブラソで苦しむことは無いでしょうね。



<魅せ方・アドリブ>・・・×(かなり違う)

ラ)リーダーとフォロワーが単独で自由に踊るようなことがあります。そういう意味でラテンバーのダンスはタンゴと比べて開放的だと考えられます。サルサのシャインや、ズークの女性の髪の毛の舞を見たことがありますか?踊っている同士がお互いに視覚的にアピールする機会があるのが特徴。ラテンバーから離れても、セビジャーナスやフォルクローレの魅せ方に見られるようなアレです。

タ)ショーダンスの振り付けはともかく、サロンダンスでは視覚的なアドリブよりも音取りのアドリブが重視される、と言って間違ってないと思います。相手がどんなきれいな風貌であってもたいして意識しませんが、音取りと動きから間接的に伝わってくるものが何よりも魅力だと思います。ショーダンスについては簡単には語りつくせませんが、またそれ独自の良さがあります。

☆この違いをどう考えるか

タ→ラ)ラテンの中に見られる、同じ一曲の中でオープンとクローズを切り替える着脱感みたいなものが心地よさだったり官能性だったりするかもしれません。それぞれのダンスの魅せ方についてももっと探求していきたいです。特にズークが開放的だといわれる理由は、習った初日に理解できると思います。

ラ→タ)タンゴで一番誤解が大きそうなのがこのへん。ショーダンスのタンゴの印象が強いのか、ド派手なパフォと官能的な衣装そして重厚な音楽が印象付けられているかもしれません。地味にしようと思えばどこまでも地味にできるタンゴのよさをどう感じてもらえるかな?



<リードとフォロー>・・・×(かなり違う)

ラ)左右のリードはどのダンスも近いと思われますが、前後の動き・回転などのリードはあったり無かったり違ったり、それぞれ独特なところがあります。というか、まだそこまで語りきれないので、こんなところで。

タ)ピボット・踏み替え、をあくまでもリードで行うというのはタンゴの特徴だと思います。タンゴの場合、アドリブ主体でステップが作られていくので、ちゃんと理にかなったリードとフォローが出来ないと相手も辛いということがあると思います。またここが差の原因になっているとは思います。

☆この違いをどう考えるか

タ→ラ)ガフィエラみたいにタンゴと似ているけどピボットやLODやなんかよく分からないけど細かいところが違うところなどもあったり、たぶん過去にタンゴも経験しているか察知してくれる先生に習うのが良いかもしれません。私にとってはタンゴ経験もある他ダンスの先生の言うことはとても理解しやすかったです。そうでなければ、ダンス未経験者の方が似ているダンスをやってきた人よりも早い部分もありそうです。

ラ→タ)同じように、どういうダンスであろうと、全くのダンス未経験者を相手にする教え方よりも、その過去の履歴を察知してくれる人の方が良いのでしょう。



5)フロアシステムの違いについて

実はあまり研究したことが無いので分かりません。有識者のお知恵をお借りしたく。
サルサとタンゴでどのような違いがありましたっけ?

<座席>・・・△(やや似ている)

ラ)基本的にそんなに差はないと思いますが、踊りもそんなに大きくないしフロアのあちこちを駆け巡るダンスというわけでもなさそうなので、踊る前に雑然としていても本来あまり構わないと思うのですが、1曲ごとにフロアクリーニングの考え方が徹底しているような気がします。カップル席とかあるのでしょうか?

タ)タンゴはダンスフロアの対流?があるダンスなので、人数とフロアの大きさと座席の位置は結構神経質に計算します。タンゴでは、男性席・女性席と分かれている場合があります。


<明るさ>・・・○(とても似ている)

ラ)日本では比較的暗くします。ダンスによってどういう経緯があるのかは分かりません。

タ)日本では比較的暗くします。ブエノスアイレスでは比較的明るいようですので、日本で暗いタンゴイベントが多いのは、社交ダンスではなく、クラブイベントの影響の方が強いのでしょうか。


<誘い方>・・・○(とても似ている)

ラ)サルサの誘い方って皆どんな感じですか?他のダンスは? 私の印象では、割とフレンドリーに手を捕まえて誘ったり、目の前で誘ったり、目で少し離れたところから誘い合う人もいるかな?エスコートは見られません。

タ)タンゴではだいたい似ています。


<その他エチケット>・・・△(やや似ている?)

ラ)他のダンスではどういうエチケットを気をつけますか?

タ)タンゴでは、やっぱり密着するので口臭・雑菌臭・たばこ臭・汗などは最低限気をつけます。セクハラなんかの感覚は少しサルサダンサーなどと感覚は違うかも。


6)ライフスタイルの違いについて

<習い始め→中級者>・・・×(かなり違う?)

ラ)他のダンスを長い間やっている分けではないのでちゃんと書けませんが、少なくとも習い始めでは、パーティで楽しむことが第一として、楽しめるためのとっかかりを教えてくれる先生が多い印象があります。次に中級者としては、次にどこを目指すのでしょうか?パフォとか?ぜひ他ダンスの方にご意見を伺いたいところです。

タ)タンゴは歩くこと以外にとりたてて明確なステップが無いので、自分で音からステップを作れるようになるまでの敷居が高いと思います。もう誰もが初心者はタンゴを楽しめないという前提で何もかも行われている気もします。そのせいか、本当に初心者向きのイベントというのはタンゴでは少ないですし、今既にタンゴを踊れる人にとっては初心者の苦悩なんてのは過ぎ去ったことであるかのように置き去られます。初心者が楽しむ為の畑というものを皆で考えたいところです。これはタンゴの人にお尋ねしたい。韓国では定期的に行われているようなビギナーズ・ミロンガ?こんどチノミホがやりますけど、そんな企画が大切かなぁ。

☆この違いをどう考えるか

タ→ラ)おそらくタンゴの人にとっては、音楽性やリードや「4拍」の悩みが解決するのであれば他ダンスを楽しみ始める土台はたくさん広がっていることと思います。

ラ→タ)他ダンスからタンゴを体験できるのはミロンガ前レッスンがありますが、そこから実際にミロンガへの壁はなかなか高いと思います。そういう橋渡しができるような初心者向けイベントなどがこれから増えるといいなと思います。


<演奏・歌・ルーツ>・・・?(?)

ラ)ラテンのみなさまは、歌とか演奏とかどのくらい興味があるんでしょうか?そういう接点はありうるのでしょうか? サンバでは歌・演奏・踊りの「三位一体」を楽しんでいる方がいます。ルーツを探るという意味では、やはりそれぞれのダンスで探ってらっしゃるのではないかと想像していますが、いかがでしょうか?

タ)演奏について、最近ダンサーのみなさんが神経質になってきた気がします。とてもいいことだと思います。私たちはタンゴでの「三位一体」というところを探している最中ですが、歌についてはスペイン語ということもあり、なかなか自然な接点は作れません。


7)既に行われている交流、そしてこれから。
個人的に思うには、異なるダンスとの交流のポイントだと思うことは、

① 体験してもらうこと!
→ 見るだけ聞くだけよりも、やっぱり体を動かしてもらう
e.g. 超初心者レッスン、体験レッスン

② 体験すること!
→ 自らが外との接点を探していく

③ 初心者の楽しみの場を提供すること!
→ 始めたい、と思ってくれた人の楽しみの場を作っていく

ということだと思います。


昨日は、友人のランスロットさんが主催する、ラテンイベントに顔を出して来ました。

ラテン コラボラシオン
http://www.laticola.com/


70~80人くらいいたのかな?
沢山の色々なダンス出身の人、もしくはダンスは始めての人などが集まっていて、
そんな中で、あや先生がガフィエラの体験レッスン、天野先生がタンゴの体験レッスンをやっていました。

こういうラテンダンスでの異文化交流は、もともとそういうことを楽しいと思う人が集まっているということもあり、
本当にみんな楽しくタンゴも体験してくれます。

他には毎週土曜にセキヤさんが G-BOX でやっている「宴」のイベントもおススメです。
こちらは週ごとに違うダンスがメインです。 ☆ガフィエラ→ズーク→サルサ→タンゴ


個人的には、
もっと「レッスン屋台」的なコラボレーションや、ライブなどと連動した集いもあっても良いかと思っています。



そして最後に繰り返しになりますが、
特にタンゴ出身の人が他のダンスに挑戦する、
ということがやはり現状あまり例が少ないです。

他のラテンダンスの人をタンゴに取り込むことだけでなく、たとえアマチュア主導であっても、もっとタンゴの人が他のダンスを楽しむための試みを進めてくれたらいいなと、個人的には思います。


日本においても、他の文化と互いにレスペクトしあえるような関係は、やっぱり誰かが築いていかなければならないものだと思います。多分それは、我々のような地球の裏側の人がラテンの文化をレスペクトしていけるかという話のような気もしています。


今タンゴにも、縦(ダンスの深み)と横(ダンスのつながり)の充実感が求められていると思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿